日本ケーブルラボは2022年11月18日(金)、品川プリンスホテルにてラボ オータムセミナー2022を開催しました。

第I部は国際セミナー(午前)、第II部は第47回技術セミナー(午後)、第III部は情報交換会の3部構成です。なお第I部国際セミナーは、一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟、一般社団法人日本CATV技術協会より協賛、総務省より後援を受け開催しました。

日時・場所

2022年11月18日(金) 9:30~19:30 品川プリンスホテル メインタワー

参加者数
  1. 国際セミナー  96名
  2. 技術セミナー  126名
  3. 情報交換会   91名

(会員別参加状況:正会員25社、賛助会員19社)

プログラム
当日の講演動画はこちらに掲載しています。会員ログインの上、ご覧ください。
なお動画は、技術セミナーのみ公開とさせていただきます。あらかじめご了承ください。

【第I部】国際セミナー

「米国ケーブル業界の最新情報」 米国ケーブルラボ
米国ブロードバンド市場の状況について取り上げていただきました。多チャンネル放送の解約が止まない中、広告付き低料金プランやバンドル化された放送サービスが採用される傾向があることを紹介していただきました。
「有線技術の最新情報」 米国ケーブルラボ
米国においては、デジタル光、スペクトル拡大、FTTx導入などの注目分野があります。そのような中「DOCSIS 4.0」の性能・実証例や、「光回線のコヒーレントPON」の仕様化作業・ユースケースを紹介していただきました。
「無線技術の最新情報」 米国ケーブルラボ
米国における5G/6G、ORAN などのモバイルや、Wi-Fiの注力分野・検証環境である「10G Lab」構築の現状について説明していただきました。さらにWi-Fi 7や、その先のWi-Fi 8に関する新しい取組みも紹介していただきました。
「新サービス:将来のお客様に「こんにちは」と言ってください」 米国ケーブルラボ
ケーブル市場には4つのタイプのパワーユーザ(クリエイター)が存在し、それぞれの行動パターンやネットワークに対する機能要件の違いについて説明していただきました。さらに、クリエイター経済(エコシステム)の規模についても紹介していただきました。
「ケーブルのエネルギー効率化」 米国ケーブルラボ
米国のEnergy20/20というエネルギー削減の取組みについて説明していただきました。さらに、STBと通信端末には自主協定による削減活動が存在しており、長年にわたり大きな成果をあげたこと、カナダでも同様な取り組みが開始されたことが紹介していただきました。

国際セミナー会場風景

【第II部】第47回技術セミナー

特別講演
「ICTにおける技術・政策・市場動向とケーブル業界へのインパクト」
株式会社ブロードバンドタワー 代表取締役会長兼社長CEO  藤原 洋 氏
インターネット業界に関わる立場から、ウィズ・コロナの世界におけるケーブル業界にとってのインパクトについて語っていただきました。その内容として、「政策」「テクノロジー」「マーケット」を切り口に、デジタル田園都市国家構想、クラウド、IX、メタバース、DXなど広範囲にわたり、講演していただきました。
「2022年度活動総括」
ケーブル事業を支える5つの重点技術分野について、それぞれの意義、概要、関連をまとめ、「IP放送運用仕様の取組み」「PON仮想化から運用自動化へ」「ローカル5GによるケーブルIP放送」「Web×IoTの取組み」などのトピックスを含め、上期実施テーマおよび成果を説明しました。また、BDレコーダ・STB認定、ワークショップ、JQE資格試験などの人材育成についても報告しました。
「事業企画委員会活動報告」
2022年度事業企画委員会検討テーマの「オールIP化によるテレビサービスの高度化」「CO2排出量削減の検討」に関する活動状況を報告しました。
「技術委員会活動報告」
2022年度技術委員会検討テーマの「STBアプリ開発のオープン化」「放送コンテンツ差し替え技術」「高度ケーブル自主放送 字幕・文字スーパー運用仕様」「分配光タップを用いたFTTH構築手法」「IPテレビサービスに向けた宅内ワイヤレス調査」「運用保守の高度化」に関する活動状況を報告しました。
テーマセミナー「暮らしに寄り添うケーブルテレビ」
モデレーター
宇佐見 正士(一般社団法人日本ケーブルラボ 専務理事)
パネリスト
ラボアドバイザー 田中 俊明 氏(兵庫県立大学 教授)
ラボアドバイザー 阿野 茂浩 氏(KDDI株式会社 シニアディレクター)
ラボアドバイザー 大橋 正良 氏(福岡大学 教授)
外部有識者 瀧田 佐登子 氏(一般社団法人WebDINO Japan 代表理事)

日本ケーブルラボアドバイザー3名に加え、外部有識者をパネリストに迎え、『ケーブルテレビがお客様の暮らしに寄り添うとは』をテーマにディスカッションを実施しました。いつでも安心して利用でき、利用したくなるサービスとはなにか、専門家の皆様に知見をいただきました。


技術セミナー会場風景

【第III部】情報交換会

同会場にて、2022年7月に実施した2022年度前期JQE資格検定試験合格者19名へのJQE(JLabs Qualified Engineer)資格*認定証の授与式を行いました。

* JQE資格についてはこちらをご覧ください。