レジデンシャルゲートウェイ(Residential Gateway、RGW)は、住宅設備(宅内電子機器を含む)とネットワークサービスを結びつける機器のことを指し、そのサービス例として、宅内外からのネットワークカメラやセンサー機器類による宅内状況の確認や宅内エネルギーマネジメント、電子錠や照明・空調等の遠隔操作、更には遠隔医療等が挙げられる。

RGWサービス
レジデンシャルゲートウェイの概念や実際のサービスは日本国内においても10年以上前から存在している。主なサービスとしてはWebカメラによる見守りサービス等が挙げられるが、機器類の価格が高かったり、宅外から宅内機器へのアクセスするための設定が難しかったりしたため、なかなかサービス普及には至っていなかった。
最近の状況として、サービスの普及が進んでいる米国では、端末機器類の通信プロトコル等の標準化、端末機器類の多品種・低価格化が進み、様々な事業者によってサービス提供が行われている。
サービス提供事業者としては、セキュリティサービスとして警備会社がサービス提供するだけでなく、(ケーブル事業者を含む)インターネットサービスプロバイダーや、鍵や家電・空調メーカー等も対応製品や対応サービスを提供している。
サービス内容もセンサー/カメラ類の単純機能だけでなく、それらを組み合わせた複合的なサービス機能が提供されている。
一例としては、ドア開閉センサーが作動したら、IPカメラで撮影を行い、撮影画像を利用者宛にメール送信したり、また、その動作を時間帯にて変更したりすることができる。遠隔地からスマートフォン操作にて訪問者の確認からドアの開錠・施錠を行い、宅内の状況を確認することも可能である。
利用者はその設定やサービスの利用をサービス提供事業者が提供するWebサーバやアプリケーションを介して簡易に行うことができる。

ケーブル事業者の例として、米国Comcast社では「Xfinity Home」のサービス名称にてホームセキュリティ&オートメーションのサービス提供を行っており、24時間のオペレータ対応のサービス提供を行っている。
Comcast社の2013年第一四半期の業績レポートによると、Xfinity Homeの加入者の40%は新規ユーザであり、その70%がトリプルプレイ加入者になったとある。

RGW設計ガイドライン
日本国内でも家庭内のセンサー/制御機器類をネットワークと繋ぐ通信プロトコルの標準化が進み、新たな対応サービスや製品が出始めている。また、海外ベンダー/製品も日本市場に進出しつつある。
ケーブルラボではケーブル事業者に事業拡大の機会を、ケーブル加入者には新しいサービスの提供を図るため、昨年9月にJLabs DOC-019「レジデンシャルゲートウェイ(RGW)サービス機能要件書」を策定し、本年4月にJLabs DOC-022「RGW設計ガイドライン」を策定した。
「RGW設計ガイドライン」は将来のサービス拡張に柔軟に対応できるスケーラブルなアーキテクチャを目指して、オープン仕様をベースとし、基本機能に関わる要件とRGWとケーブルネットワークおよびホームネットワークとの間のインターフェース要件を中心に取りまとめを行い、既存製品・ソリューションの採用も考えられることから、事業者がサービス構築・導入をする際の参考となるよう“設計ガイドライン”とした。
是非、一読いただき、今後のサービス検討・構築に役立てていただければ幸いである。

(本内容は、『ケーブル新時代』(発行:NHKエンタープライズ)2014年7月号に掲載されたものです。)