『日経エレクトロニクス誌』2012年7月9日号「HTML5でつながる」特集に、日本ケーブルラボのハイブリッドBoxがHTML5との関連で取り上げられています。HTMLはWebページを記述するためのマークアップ言語で、文書の論理構造や表示の仕方などを記述することができます。従来のHTML(4.01版)では文字と画像をWebページにレイアウトすることが主眼であり、動画や音楽はプラグインソフトでブラウザに表示されていました。HTML5では動画タグや音楽タグを記述できるようになりましたので、これらのプラグインは不要となり、ユーザはこれらのタグを使ったWebアプリにブラウザから容易にアクセスできます。ラボではHTML5を実装したブラウザを年内にハイブリッドBoxに搭載する予定です。

また、同誌では、ラボのハイブリッドBoxは宣言型アプリ(HTML5)と手続型アプリ(Android)が両方駆動できるAPIを搭載したケーブル業界初の技術仕様として紹介されています。宣言型アプリは音声、映像、データを高い抽象化レベルで簡潔に記述することができ、放送系の番組やサービスの記述に多用されますので、コンテンツ表示型アプリとも言われます。手続型アプリはプログラム実行型アプリとも言われ、逐次的にプログラムを実行できるため、地図や音楽との連動といった複雑な動作も記述できます。古くはFORTRANやCOBOLであり、Javaもこのタイプの記述言語です。実際にアプリケーションからハイブリッドBoxのミドルウェア(ライブラリ)を動作させるには、アクセスの許可や処理命令をアプリケーションプログラムインターフェース(API)を通して行う必要があります。ラボ仕様ではこれらの2タイプのアプリに対応する各種のAPIを実装しています。

ラボではHTML5やAPIの機能を使った新しいサービスが、ケーブル業界に続々と出現することを期待しています。