2017年12月1日、品川プリンスホテルにてラボ オータムセミナー2017を開催いたしましたので、ご報告します。
第I部は第38回ラボ技術セミナー(午前)、第II部は国際セミナー(午後)の2部構成です。
なお、第II部 国際セミナーは、一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟、一般社団法人日本CATV技術協会より協賛、総務省より後援を受け開催いたしました。

1. 開催内容と参加者数
【第I部】第38回ラボ技術セミナー 68社154名
【第II部】国際セミナー 50社116名
【第III部】情報交換会 44社91名

2. プログラム
【第I部】第38回ラボ技術セミナー
1. 2017年度上期活動報告(日本ケーブルラボ)
①総括
ラボの上期課題取組み状況や成果を報告。また、2020年へのグランドデザイン及びOTTと放送キー局の動静から見たケーブル業界の展望を紹介
②事業企画員会の上期報告
継続検討3項目(第3世代STBサービス・機能要件改定、SeeQValult対応STB、コミチャンハイブリッドキャスト)、新規課題3項目(視聴履歴活用、インフラのオールIP化、STBとIoT連携)の取組み状況を報告
③技術委員会の上期報告
宅内高速化(Wi-FiマルチキャストのIP放送配信)、第3世代STBガイドライン改定、及びBS-IFパススルー対応STBのソフトウェア・ダウンロード方式等の検討について報告
④STB組込みWebブラウザ調査報告
STB搭載のブラウザの調査を実施し、機種によりサポート機能の違い及びCPU機能の性能に依存した表示のバラツキについて報告。今後、調査報告書を取りまとめる予定
PON相互接続仕様と認定状況
E-PONの実証試験と認定状況及びG-PON相互接続運用仕様の策定について進捗を報告
⑥インフラコスト分析シミュレータの集合住宅機能の拡充
既存のインフラコスト分析シミュレータの集合住宅シミュレーション機能の拡充について検討状況を報告
⑦IP放送の検討状況
IP再放送に向けた課題(エンコード方式、多重分離、時刻同期、暗号化等)を基に、IP再放送仕様を作成するための技術的検討の進捗状況を報告
⑧最新動向調査
NAB、ANGA、米国ケーブルラボサマーカンファレンス、SCTEを総括し、5G、Wi-FiDOCSIS 3.1FTTH、R-PHY&R-CCAP、仮想化、ビッグデータ&マシーンラーニング(機械学習)、IoTの8つの要点について、個々の動向とその関連性について報告
2. 特別講演
「アプリケーション開発からみた5G時代への期待と展開イメージ」
(株)インフォシティ 代表取締役 岩浪 剛太 氏
5Gモバイル実用化に向けた取り組み、5Gモバイル時代のアプリケーション開発検討状況、ソフトウェア開発のトレンド情報、ならびに各産業に拡がるインパクトや利用シーンイメージ等について紹介

【第II部】国際セミナー
1. 米国ケーブルラボの最新技術戦略(米国ケーブルラボ)
①「米国ケーブルラボの技術戦略(ビジョン)
Vision of CableLabs for the Industry’s Future」
米国におけるケーブル業界の状況と米国ケーブルラボの技術戦略、及び米国ラボにおけるケーブルテレビ業界への新たな収入活動を報告
②「無線系技術開発
Wi-Fi Proactive NW maintenance, Lora, 5G/IoT
Wi-Fi予見型ネットワーク保守と、5Gフィールドトライアル(新周波数の実験等)の実施状況、及びその結果を報告
③「有線系技術開発
Full Duplex DOCSIS,Distributed CCAP, Coherent Optics, 100 E-PON
Fixed Network Developments」
分散型アクセスシステムや全二重DOCSISならびにコヒーレント光通信技術のアクセスネットワークへの応用など最新技術動向を報告
④「AI/Machine Learningのケーブルへの応用
NW Maintenance, Retention」
マシーンラーニング(機械学習)を利用して米国内ケーブルテレビオペレータから取得したビッグデータを分析し、解約防止や営業活動に役立てる取組みを報告
⑤「スタートアップ企業育成プロジェクト
UpRamp Fiterator and Innovation」
米国ラボのRFPに対し応募された数百のベンチャー企業から、将来性がある会社を数社選択し、技術・資金援助しケーブル業界に新しい流れを取り入れるベンチャー企業育成型ビジネス拡大の取組みを報告
2. 米国ケーブルビジネス最新動向(米国ケーブルラボ)
①「USケーブル事業者におけるサービス・NW戦略
Service and Network Strategies for US Cable Operators」
北米、欧州、アジア、オセアニア、中南米それぞれのケーブルラボ会員オペレータを取り巻く環境状況と今後のビジネス戦略を報告
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【第III部】情報交換会
同会場にて、本年7月に実施した2017年度前期JQE資格検定試験合格者15名へのJQE(JLabs Qualified Engineer)資格認定証の交付式を行いました。
※JQE(JLabs Qualified Engineer)資格についてはこちらをご覧ください。