日本ケーブルラボは2025年5月20日(火)、第67回ラボワークショップ「オールIP徹底解説!7つの選択肢と4つのIP化方式~ JLabs DOC-107 1.0版『放送のIP化に関わるガイドライン』発行~」を開催しました。
多チャンネル市場が縮小する中、米国では無料広告型ストリーミングテレビ(FAST:Free Ad-supported Streaming TV)が伸張し、英国では将来、公共放送のBBCをはじめとする地上放送波を停波し、IP配信へ移行する本格的な議論が開始されています。一方、国内では「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」にて小規模中継局等のブロードバンド代替が議論されており、今後、放送と通信の融合が一層加速されるものと推察されます。また、ケーブルテレビ業界においても、ケーブルIPスティックがリリースされ、FASTサービスが開始されました。
このような中、ACAS移行対応等、喫緊の課題検討の一助としていただくべく、ラボの活動の5つの重点分野の中心に据えるオールIPを、「放送のIP化」の7つの選択肢とそれを実現する4つのIP化方式と定義し、JLabs DOC-107 1.0版「放送のIP化に関わるガイドライン」として取り纏めました。
本ワークショップでは、7つの選択肢と4つのIP化方式のメリットとデメリットの詳細について、コスト情報を含め解説しました。
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日時・場所
2025年5月20日(火)14:00~16:00
Zoom Webinarによるオンライン配信
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参加者数
319名
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プログラム
当日の講演動画はこちらに掲載しています。会員ログインの上、ご覧ください。
※講演者の希望により視聴できない動画があります。あらかじめご了承ください
- 「放送のIP化 7つの選択肢と4つのIP化方式」 一般社団法人日本ケーブルラボ
- 放送のIP化と7つの選択肢として、IP放送とIP配信の定義、そして放送のIP化の7つの選択肢について説明しました。また4つのIP化方式として、IP放送(マルチキャスト・ユニキャスト)さらにIP配信(ユニキャスト)について、それぞれ留意事項を解説しました。最後にそれぞれの方式のコスト試算比較結果を紹介しました。
- 「JCCのIP放送の取り組みについて」 ジャパンケーブルキャスト株式会社
- JCCのIP放送取り組みについて まずはこれまでの実績と今後のマイルストーンについて説明しました。続いてIP放送(ACAS_IP)ソリューションの実証実験・ラボ規格化について、また現在開発検討中のIP放送(ACAS_IP)サービスについて紹介しました。
- 「時は今 IPクローズドキャストで専門CH減少に抗う~CNCIの取組ご紹介~」 株式会社コミュニティネットワークセンター
- CNCIがIPクローズドキャストを始めた経緯、加入者・CATV事業者、双方にとって価値を創造するためのコンセプトや考え方、2025年3月より本格的に実施した、概念検証の結果や今後の課題などについて紹介しました。
- 「動画配信市場における現状」 株式会社PLAY
- 動画配信市場の規模と、メディア接触の推移について解説しました。また、動画配信サービスの種類と特徴、および動画配信のメリットについて解説しました。