2018年10月22日から25日まで、米国アトランタにてSCTE(ケーブル技術者協会:Society of Cable Telecommunication Engineers)が主催する「Cable-Tec Expo 2018」が開催されました。ラボからは3名が参加し、技術調査を行いました。
展示会には約360社が参加し、最新のケーブル関連機器・ソリューションが展示されました。また、期間中は並行して「Wireline Access NW」「Wireless Access NW」「IoT」「Customer Experience」「Cloud Virtualization」「Operational Transformation」「Video Service」「Security」の8つのカテゴリーで、49セッションのワークショップが開催されました。
今年のキーワードは「分散アクセスアーキテクチャ」「5Gスモールセルバックホール」「サービス品質・サービス品質監視」「仮想化」の4つに集約されます。特に、DOCSIS3.1 R-PHY/MACの製品展示が数多くある中で、HFCの同軸給電とDOCSIS CMを搭載したSmall Cell用バックホール製品が多数紹介され、今回の展示会を特徴づけていました。
ワークショップでも、ネットワークインフラを持つケーブル業界にとって、5G展開はまさに通信キャリア・アプリケーションサービス事業者を巻き込んだビジネス好機との論調でした。技術的には、5Gの要求性能である“遅延1ms、速度1Gbps”をどう実現するかが課題としてあげられていました。速度はDOCSIS3.1で5Gbpsを確保できるものの、問題は遅延や時刻同期であり、その解決策として遅延の課題についてはEdge Computing、時刻同期の課題についてはGPS方式、IEEE1588方式の関連製品・ソリューションが展示されていました。
概観すると、従来の技術展示からテレビ色が排除され、通信技術展へと完全移行の様相であり、今後もこの傾向は続くと考えられます。