2017年8月7日~9日、コロラド州キーストンにて米国ケーブルラボ主催のSummer Conferenceが開催され、日本ケーブルラボから3名が参加しました。
今回のカンファレンスでは、個人の創造性を引き出す手法、オンラインゲームや機器を使った遠隔医療を例とする伝送路の低遅延化への要求、IoTとAIとの関わりをテーマとした講演が行われるなど、“顧客の要望に応えるイノベーション”を意識したセッションが数多く組まれました。技術寄りのセッションとしては、分散型クラウドとエッジ型アプリケーション、ケーブルでの5Gワイヤレスの活用が紹介されました。また、ブロードバンドにおける課題に、ネットワークの公平性、サイバー攻撃への対策、セキュリティ強化の3点があり、その中で米国ラボから、今年はヘルスケア用のセキュアなネットワーク構築を進めていこうとの呼びかけがありました。
恒例のイノベーションショーケースでは、革新的な技術を有するベンチャー企業から、ビジネス環境をリモート化するクラウドシステム、宅内IoTデバイス向けのワイヤレス給電、IoT対応ブルーツースネットワークなどの紹介がありました。その他、大手ケーブル事業者から、Connected home(安心、健康、娯楽、効率的なエネルギー使用など、家庭を中心とした人とモノ、モノとモノをつないだサービス)が大きなビジネスになるとのコメントがありました。
これらのセッションに加えて、5G、Wi-Fi、LPWA※などのワイヤレス技術、DOCSIS3.1、Full Duplex DOCSISなどの有線技術、ホームネットワーク技術、セキュリティ技術などの研究プロジェクトの報告も行われました。
日本ケーブルラボでは、今後も、国内外のケーブルに関係するカンファレンスやイベントをフォローし、会員の皆様に最新情報を発信していきます。
※LPWA(Low Power Wide Area):通信速度は遅いが低消費電力で広域通信が可能な無線技術であり、IoTやM2Mに特化した活用が期待されている。