日本ケーブルテレビ連盟において高度ケーブル自主放送(多チャンネル)の限定受信方式は高度BS放送で採用された新CAS方式(ACAS)とすることが昨年決定しています。日本ケーブルラボではこれを受け、2017年3月にACAS方式による高度ケーブル自主放送の運用仕様を策定しました。
またこれに併せて、現行のリマックス運用仕様と高度リマックス運用仕様を改定し、既存のC-CASとACASとの同時運用に必要な仕様を規定しました。
【対象仕様書】
ACAS対応自主放送
・JLabs SPEC-035 1.0版
「高度ケーブル自主放送運用仕様(ACAS対応)」
C-CAS/ACAS並行運用(サイマルクリプト)
・JLabs SPEC-003 4.0版
「デジタル放送 リマックス運用仕様(自主放送)(サイマルクリプト方式)」
・JLabs SPEC-017 4.0版
「デジタル放送 高度リマックス運用仕様(自主放送)(サイマルクリプト方式)」
【ACAS対応自主放送運用仕様の全体概要】
〈JLabs SPEC-035の策定概要〉
1. スクランブルは鍵長128ビットのAES、鍵管理方式は新CAS方式(ACAS)とし、情報源符号化方式はH.265とH.264を利用
2. 音声符号化方式はMPEG-2 AACにMPEG-4 AACとAPEG-4 ALSを追加
3. 高度リマックス運用仕様(SPEC-017)をベースに高度JC-HITSトランスモジュレーション運用仕様(SPEC-019)の項目を包含して一本化、既存自主放送とは別のネットワークで運用
4. 高度ケーブル自主放送ネットワークのサービスIDが、同時に運用される既存自主放送ネットワークのサービスIDと重複した場合、高度ケーブル自主放送ネットワークのサービスIDを優先して表示
5. ACASの識別用にアクセス制御記述子とスクランブル方式記述子を追加
6. チャンネルマスキング機能にイベント単位の課金運用を追加
〈JLabs SPEC-003/017の改定概要〉
1. サイマルクリプト運用を追加
2. ACASの識別用にアクセス制御記述子とアクセス契約情報記述子を追加