10G-EPONの実証実験
大分ケーブルテレコム株式会社
技術本部 副本部長
田中 栄二
弊社のHFC伝送路エリアのFTTH工事も2013年秋にほぼ完了し、放送、通信を2心3波方式でFTTHサービスを提供しております。まだまだHFCからFTTHへの移行の最中で、完全移行まではまだまだ時間がかかりそうです。
そのような中ではありますが、現在10G-EPONの実証実験を実施していますので、その概要をお伝えいたします。
10G-EPONの実験を開始した経緯としては、やはりインターネット接続の高速化が背景にあります。
弊社のFTTHでのインターネット接続のサービスプランは2Mbps、10Mbps、30Mbps、100Mbpsの4プランあります。FTTHサービスの開始に先立ち、その当時でもFTTHで1Gbpsのサービスを提供している事業者は既にありましたが、弊社の利用者の多くが高速プランを利用しているわけではない事、また設備の配置等を鑑みて、100Mbpsまでのサービス提供となりました。
しかし、その後他事業者も1Gbpsサービスを開始し始めるにつき、表面的にはサービススペックが見劣りするようになってきました。
そこで、サービスプランの再検討をしていたところ、2014年11月に住友電工様の10G-EPON出荷開始の話題を入手いたしました。
弊社がFTTHサービスで提供しているのも住友電工製のGE-PONであり、既に利用者宅内に1G用のD-ONUが設置されています。今回商品化される10G-EPONは既存のGE-PONのD-ONUも利用でき、収容台数も1PONあたり64台から128台に拡張されており、弊社の伝送路設計にも都合の良いスペックとなっていました。
早速住友電工様に打診をして話を伺い、動作の検証を行いたいと要望し、2015年5月に弊社のサブセンターに検証用機材を設置、インターネット接続サービスの試験環境を構築いたしました。
既にFTTHサービスを提供している実際のネットワーク環境に組み込み、既存のネットワーク環境で問題なく動作が可能であるか、また、現状住友電工様の10G-EPONはDPoEを採用しているので、弊社のHFC向けプロビジョニングで動作が可能であるかを確認いたしました。ただ、実際のネットワーク環境への組み込みは、性能評価試験も考えておりましたので、本番系ではなく待機系に組み込んでいます。
1G用D-ONUと10G用D-ONUの並行動作もテストし、こちらも特に問題ありませんでした。
10G用のトラフィック負荷発生装置を用いての試験も行いました。試験開始当初思いのほかスループットが良くないような状況もありましたが、10G-EPONやL3SW等の設定変更などにより、最終的には9.6~9.7Gbps程度の結果が得られました。
今は弊社内に1G用D-ONUと10G用D-ONUを併設し、少し時間をかけての動作確認を行っており、今後は負荷発生装置ではなく実際のデータ伝送試験等を考えています。
現在の10G用D-ONUについては利用者端末との接続が10GBASE-SRでの接続になりますので接続できる機器が限定されてしまいますが、その点については今後に期待しています。






