米国CableLabsが主催する「サマーカンファレンス2013」が8月11日~14日、コロラド州キーストーンで開催され、ラボも参加しました(参加報告記事はこちらよりご覧ください)。
この度、参加者による詳細レポートがまとまりましたので、公開いたします。
下記よりご覧ください。
「CableLabs Summer Conference 2013 参加報告書」
米国CableLabsが主催する「サマーカンファレンス2013」が8月11日~14日、コロラド州キーストーンで開催され、ラボも参加しました(参加報告記事はこちらよりご覧ください)。
この度、参加者による詳細レポートがまとまりましたので、公開いたします。
下記よりご覧ください。
「CableLabs Summer Conference 2013 参加報告書」
株式会社ジュピターテレコム
株式会社ジェイコムイースト板橋局(J:COM板橋)
株式会社ジェイコムイースト 板橋局(J:COM 板橋)は8月29日から、板橋区高島平2丁目並びに3丁目に所在するUR都市機構高島平団地の全ての賃貸棟、30棟約8,300世帯を対象にJ:COMサービスの提供を順次開始しました。
導入にあたり、高島平団地は無電柱エリアであったことから、電柱共架によるHFCケーブル敷設ではなく、通信事業者の光ファイバーを利用して各棟と接続することで、J:COMサービス提供を実現しましたが、導入に至るまでのエピソードを紹介します。
当初、建物への接続はRFoGの採用を検討しました。RFoGの懸念事項としてOBI(Optical Beat Interference:上りの光信号衝突)による通信品質劣化の可能性があることはご存知かと思いますが、以前、戸建を想定した発生予測では、OBIの発生比率が非常に低く、また、仮に発生した場合も一時的に上りの変調レートを下げて耐雑音性を向上させることでOBIを回避することが可能と考えていました。
しかしながら、約8,300世帯の大規模集合住宅群へのサービス導入であることと、OBI対応として変調レートを下げることは通信速度低下にも繋がり、サービス品質に影響を与える可能性があることから、改めて高トラフィックを想定した負荷テストを実施したところ、OBIの影響で長時間に亘る速度低下が確認されました。
また、HEからの光送信器は比較的に安価な直接変調器(近距離用の光送信機)で充分信号が届く見込みでしたが、意外にも開通したファイバーの反射が大きく、映像にブロックノイズが出るほど下りのSNRが劣化する状況でした。
結果、外部変調器(長距離用光送信機)を用いて棟内にノードを設置することでサービス提供を可能にしました。
通信事業者の光ファイバー利用にあたっては、自社ファイバーと異なり、品質の変動幅が大きいことを想定して、対応策をとっていくことが重要と言えます。
実構築時における問題発生はある程度想定していましたが、想定よりも悪い条件下で、予定通りにサービスを開始出来たのは、実験計画から最悪ケースを考慮した工程を組み、検証を重ねた成果でした。
今後においても様々な障壁や課題等が出てくるかと考えますが、新技術へのチャレンジや地道な実証検証等も重ね、サービス品質の維持・向上に努めて行く所存です。
以上
ラボは、9月26日から10月2日まで、東京・渋谷で開催されたITU-T SG9会合、及びフォーカスグループ(FG)会合に参加し、DRM(Digital Rights Management)とレジデンシャルゲートウエイ(RGW:Residential Gateway)に関する標準化について寄与文書を提出しました。
DRMについては、これまで作成されていたドラフト勧告案に対して、機能要求条件に加えサービス要求条件の追加を提案し、世界共通の要求仕様としてまとめています。RGWは、ケーブルによる様々なIPサービス(家庭内エネルギー管理等)の実現を目指し、RGW仕様勧告の構成案を初めて提案しました。
今回提案した2件は継続検討事項であるため、今後、ラボ内でも引き続き検討していきます。
また、第6回(最終)FG会合も実施され、今までラボから提出した寄書4件を含むテクニカル文書が完成しました。12月にジュネーブで開催されるSG9会合にFGの成果として報告される予定です。
詳細はこちらよりご覧ください。
リモート・ユーザ・インタフェース、リモートアクセスによる屋外でのDLNA利用を実現するため、10月9日にラボ運用仕様「ケーブルDLNA運用仕様」(JLabs SPEC-020)を改定しました。
昨今のモバイルの普及・無線回線利用増加・モバイル系ケーブルDLNA認定品の増加などにより、屋外からのアクセス要望が多くありましたが、今回の改定により対応が可能になりました。
今後、STBなどケーブルDLNA実機による確認実験を実施した後、製本版の配布やホームページへの掲載を行う予定です。
詳細はこちらよりご覧ください。
日本ケーブルラボ第24回理事会において、新たに運営委員1名が本年10月1日付にて選任されました。
任期は、平成25年6月20日開催の第22回理事会で選任された運営委員7名と同じく、平成26年6月までとなります。
【新運営委員(1名)】
丸山 康照 氏(須高ケーブルテレビ株式会社 代表取締役社長)
今回の選任により、本年10月1日からの運営委員会の新たな体制は次のとおりです。(氏名五十音順)
役職 | 氏名 | 現職 |
委員長 | 御子神 大介 | 株式会社ジュピターテレコム 取締役副社長 |
副委員長 | 塩冶 憲司 | 株式会社シー・ティー・ワイ 代表取締役社長 |
委員 | 大石 菊弘 | 株式会社コミュニティネットワークセンター 代表取締役社長 |
河村 浩 | イッツ・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役会長 | |
中村 博行 | ジャパンケーブルネット株式会社 代表取締役副社長 | |
秦野 一憲 | 株式会社中海テレビ放送 代表取締役社長 | |
丸山 康照 | 須高ケーブルテレビ株式会社 代表取締役社長 | |
松本 修一 | 一般社団法人日本ケーブルラボ 専務理事 |
正会員を対象とした実務に役立つ技術講習会「デジタルケーブル」を、10月17日、18日の2日間、ラボにて実施しました。
今回はJLabs SPEC-026「TV Everywhereサービス運用仕様」についてもプログラムに盛り込みました。放送とケーブルテレビ、ケーブルDLNAとハイブリッドBoxなどに関する基礎講義、および測定実習やSTBの認定テストデモなどの実地研修に5名のケーブルマンが参加しました。今年度は、2014年2月にも同様の講習会を予定しています。
<講義内容・スケジュール>
【1日目】10月17日(木)
10:00~10:30 | オリエンテーション |
10:30~12:00 | ケーブルネットワークとそのサービス |
12:00~13:00 | 休憩 |
13:00~14:30 | 放送とケーブルテレビ |
14:45~16:15 | デジタルケーブルテレビとラボ運用仕様(JLabs SPEC) |
16:30~17:30 | ケーブルDLNAとハイブリッドBox |
【2日目】10月18日(金)
10:00~11:00 | スペクトラムアナライザによる測定実習 |
11:30~12:30 | 休憩 |
12:30~14:00 | QAM/OFDMアナライザ・TSアナライザによる測定実習 |
14:00~16:00 | STBの認定テストデモンストレーション |
16:00~16:30 | ミニテスト(15分)とアンケート用紙回収、解散 |
10月8日、ラボにて今年度第3回認定委員会が開催され、STBなど4製品の認定審査としてSTB3機種、スマートフォン1機種の審査が行われ、すべて合格しました。詳細はこちらよりご覧ください。
CEATEC JAPN 2013は2013年10月1日~6日、幕張メッセにて、Lifestyle & Society Stage、Key Technologies Stage、ICT Suite/Electronics Suite、Lifestyle Innovation 2013のコーナーを中心に開催されました。
日本ケーブルラボにおいては、ハイブリッドSTBを中心としたパネル展示に加えてケーブルDLNAのデモも実施し、市販スマホやレコーダーも含めてコンテンツ配信が動作する様子を多くのご来場者にご覧いただきました。
テレビ関連の展示では、国内主要メーカーから4Kや有機ELテレビの出品が有り、来年のワールドカップ開催に向けてテレビ関連市場の活性化が期待される状況となっていました。NHKやIPTVフォーラムのコーナーでは、各放送事業者から「ハイブリッドキャスト」の展示が実施され、既に本放送を実施中のNHKはもとより、民放各社からもタブレット連携を含むアプリが出展されていました。
【主なデモ内容】
・関西テレビ:競馬中継
・WOWOW:「W流」onハイブリッドキャスト(タブレット上)
・日本テレビ:休日コンシェルジュ
・TBS:おまかせ検索
・フジテレビ:SNS連動、番組連動、CM連動、VOD連動の各種アプリ
・テレビ朝日:ゲーム
・NHK:語学、情報、子供向け番組など
その他は、テレビ買い替え後も録画用USB HDDを継続使用可能とする「SeeQVault」技術、HTML5対応のUIやEPG、エネルギー管理やホームオーメーション関係で普及が期待されるECHONET Lite、ヘルスケア関係のコンティニュア規格対応製品、スマート家電やクラウドベースの各種サービス、自動運転車など、エレクトロニクスの新時代を予感させる技術が多数出展されていました。
2013年9月26日、ラボのベンダー賛助会員とのラボ活動における意見交換を目的に「ベンダー賛助会員意見交換会」を開催しました。20社28名に出席いただき、ラボからの今期の取り組み課題の紹介、成果報告の後、ラボ活動についての意見交換を行いました。また、ベンダー意見交換会初の試みとして2社より、ベンダーからベンダーに向けて、それぞれの事業分野での取り組みについての紹介が行われました。
詳細はこちらよりご覧ください。
9月20日、日本ケーブルテレビ連盟北海道支部より要請を受け、日本ケーブルラボ 常務理事 山口舜三が、同支部開催のセミナーで「ケーブル新技術への取組み」をテーマに講演しました。
講演資料は、こちらよりご覧ください。
STBの放送選局がより視覚的にわかりやすくなる「次世代型ユーザインタフェース」を実現するため、ラボ運用仕様「JLabs SPEC-017 デジタル放送 高度リマックス運用仕様(自主放送)」を9月12日に改定しました。今後、10月末~11月にかけてSTBなど実機による確認実験を実施した後、製本版の配布やホームページへの記載を行う予定です。
詳細はこちらよりご覧ください。
日本ケーブルラボは「ケーブル事業者のためのIPv6セミナー」を2013年9月10日・11日の両日、日本ケーブルラボ会議室で開催しました。IPv4アドレスの枯渇に伴い世界規模でIPv6化が進められており、2012年6月6日にはISP、ASP、回線事業者、関連機器メーカー等全ての組織、団体がデフォルトでIPv6対応を目指したイベント「World IPv6 Launch」を開催するなど、ケーブル業界にとってますます重要な課題となっています。
セミナーの詳細はこちらよりご覧ください。
9月12日に開催されたラボ運営委員会において、事業企画委員会がレジデンシャルゲートウエイの機能要件についてまとめた「レジデンシャルゲートウエイ(RGW)サービス・機能要件書」が承認され、技術委員会で技術仕様の策定に着手することになりました。
「レジデンシャルゲートウエイ(RGW)サービス・機能要件書」の概要はこちらよりご覧ください。
株式会社コミュニティネットワークセンター
CNCIグループでは、「ケーブルWi-Fiスポットを災害時に無料開放」することを平成25年7月25日に発表しました。
災害時は通信が混雑し、より多くの通信手段が必要となることが予想されます。このことから、地域のライフラインとしての役割を担うため、既にサービスを開始している「ケーブルWi-Fiスポット」を無料開放することといたしました。
この「ケーブルWi-Fiスポット」は、通常時はインターネット加入者が無料で利用できる公衆無線サービスですが、災害発生時においては加入者を問わず、誰でも利用することができます。
災害時に無料開放した背景には、災害時に地域の皆様へ情報インフラを提供することが地域貢献・安全安心に寄与すると考えられることや、行政から強い要望があったことなどがあります。
実施にあたっては、開放する際のルール策定から始め、グループ各局で迅速に対応できるよう設定マニュアルの整備も行っています。
開放ルールの策定においては、「災害対策基本法」、各自治体の「災害対策本部設置基準」等を踏まえ、開放期間を災害対策本部の設置から解散までの期間とすることや、開放範囲を避難が必要な地域に設置したアクセスポイントにするなどを定めています。
また、設定マニュアルの整備では、迅速かつ確実に開放するために、アクセスポイントコントローラでの設定方法を検討し、それに基づいたマニュアルを作成しています。
9月4日に東海地区で発生した集中豪雨では、開放ルールやマニュアルに従って、弊グループエリアの一部地域でケーブルWi-Fiスポットの無料開放を実施しています。少なからず、地域の皆様には、お役に立ったのではないかと思っています。
CNCIグループでは、災害等が発生した場合でも重要なライフラインである放送・通信サービスを安定的にご利用いただけるよう、今後も災害対策の強化を進めていく考えです。
ジャパンケーブルネット株式会社 平田 晃
ジャパンケーブルネットでは、JCNテレビ、JCNインターネット、JCN電話ケーブルプラス電話の既存の3サービスに加え、2012年12月より「JCNスマートテレビ」を展開してまいりました。
展開するにあたり、今までの「テレビ、ネット、電話」のセールスではなく、放送やIP-VODの充実、録画機能やインターネット接続機能及びWiFi-AP機能を一体提供、またお客様の興味関心を引き出す各種アプリを通じて、Smart TV Boxならではの良さを提供することができました。更に放送や録画物を2ndスクリーンとして、またリモート操作も可能となるタブレットをセット販売することにより、新しいテレビライフを提案できています。未加入者もアップセルも「JCNスマートテレビ」を中心に販売活動を推進し、既存加入者及び新規獲得ともども順調に販売数が増えております。
こういった販売活動の中、当社の営業担当者にヒアリングを実施したところ、次のようなコメントを得ています。
– Wi-Fi、DLNAの利用シーンから説明すると関心を示してくる。
– 「世界初」にお客様が興味をもつため、説明に入りやすい。
– 一緒に説明を聞いていた子供が興味を持ち、子供が喜ぶ。
このように営業現場では、これまでのSTBと比較し関心の高さを感じています。
また、お客様からは、「今までより、TVを見る頻度や時間が増えたことや、家族と一緒に見る機会が増えた」など、お茶の間を変えたという結果が聞こえてきております。
一方、「リモコンの改善要望」、「Wi-Fiが不安定」などの改善の声もいただいており、現在、リモコン改善プロジェクトの立ち上げや、Wi-Fiの提供にあたってはお客様宅でタブレットによりWi-Fi環境を測定し、宅内での接続範囲を事前に説明するなどお客様にご納得いただくためのアクションを起こしています。
JCNスマートテレビの状況について概略を記してまいりましたが、詳しい内容は8月27日に開催された第5回ハイブリッドBoxシンポジウム(日本ケーブルラボ主催)でご説明させていただきました。
機会を得られましたら、事業者の皆さまへ最新の状況をご報告できればと考えております。
背景・目的
検討状況
技術仕様
背景・目的
検討状況
背景・目的
検討状況
米国CableLabsが主催する「サマーカンファレンス2013」が8月11日~14日、コロラド州キーストーンで開催され、ラボも参加しました。カンファレンスでは米国CableLabs、メンバー事業者、及び関連ベンダーの最新の取り組みが紹介され、参加人数は約500名とのことでした。
米国CableLabsのセッションでは基本方針を“標準化”から”イノベーション(革新)”に転換し、イノベーションの実現のためには、グローバルな視点と支持が必要とのことでした。J:COMをはじめとするアジア・大洋州、南米地域での会員拡充と欧州ケーブルラボを米国ケーブルラボに統合するとの発表がありました。
また、全体的にはALL IP化、ネットワークの高速化が絶対の命題で、HFC上でそれを実現するためのDAA(Distributed Access Architecture)、具体的には、Remote CMTS、Remote CCAPの実現性・コストを検討しており、その一方でFTTH化についてはB2Bを除き視野には無いようで、加入率が60%を超えている米国の事情を反映していると感じられました。
ホームICTの早期実現のために、平成25年度の重要課題として取組み中のレジデンシャルゲートウェイの仕様化について米国ラボとサマーカンファレンス中に意見交換を行いました。米国ラボが進めているホームセキュリティー/モニタリング等のプロジェクトとコンセプトが一致する事から、今後、日米のラボで相互連携して仕様化を進めることで合意しました。