電力データ取り扱いの重要性

Posted on: 12月 4th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

家庭やオフィスビルなどにおいて、電力の利用情報をリアルタイムに把握し、その情報をインターネット経由で収集・診断するサービスが、日本のHEMSをはじめ、諸外国でも徐々に出現してきています。こうしたサービスは、個人や企業が自らの電力利用情報等の分析・診断をもとに電力を効率化できるというメリットがある一方で、個人情報やプライバシーの観点からその取り扱いについて懸念がされています。

先日、関西電力の電力使用状況の顧客情報漏えい事件で、とうとう逮捕者が出ました。この事件では、コールセンターの職員が電力の使用状況の顧客情報を扱うことから、浮気調査の探偵の容疑者が報酬と引き換えに漏えいを依頼し、情報漏えいしたとして取り調べを受けている状況です。

電力の使用状況は、人の所在や何をしているのかを類推できる重要な情報であり、電力の見える化により人のプライバシーにも関わることから、ケーブル事業者で同サービスを展開する場合には、相当留意が必要と考えられます。電力情報に限らず、安全安心見守りなど、家庭の状況を把握できるさまざまな付帯サービスを検討していく場合には、すべてこの点に充分注意する必要があります。

レコメンド技術について

Posted on: 11月 30th, 2012 by JLabs_Web管理者

ハイブリッドBox技術規格JLabs SPEC-023は、オーディエンスメジャメント機能を規定しています。この機能は、STBユーザ合意の下、利用者の行動情報の測定(視聴操作、視聴履歴等)を行うものであり、これらの収集データを活用して、コンテンツの購入や視聴を促すサービスに活用できます。Aさんの視聴する番組の属性データの分析から「Aさんは時代劇をよく見るので時代劇をレコメンドする」事や、多くのユーザが視聴する番組の傾向を分析して「この番組を見た人は、この番組も見ています」というレコメンドを行うことも可能です。更に事業者のHP上で前述の番組レコメンドを行ったり、周辺のおいしいお店のレコメンド、今注目商品のレコメンド等への応用も考えられます。

一般的にレコメンドエンジンという場合は、主にWEB上で用いられるレコメンデーションを指す場合が多く、対象者が起こした何らかのアクションに対して、判断し予測するステップを経てコンテンツをリアルタイムに提示する場合が多いと言えます。

レコメンドエンジンには様々な種類が存在しますが、大別するとパーソナライズドレコメンドと協調フィルタリングレコメンドに分類されます。前者は、ユーザの行動履歴をリアルタイムにトレースし、ユーザ毎に最適なレコメンドを行うエンジンです。従って、冒頭のケーブルサービスの例では、「Aさんは時代劇をよく見るので時代劇をレコメンドする」というタイプのレコメンドに相当し、後者は、「この商品を見た人はこの商品も見ています」というレコメンドを行うエンジンです。同類の商品を中心にレコメンドし、時に驚きのある商品もレコメンドします。

レコメンドエンジンは必ずしもWEB上でのみ使用されるものではなく、コールセンターや金融・クレジット会社等でも活用されています。物品販売等を取り扱うコールセンターでは、例えば過去に商品を購入した事のある人が電話をかけてきた場合、オペレーターは、パーソナライズドもしくは、協調フィルタリングレコメンドエンジンの出力に基づき画面上に表示されるレコメンドコンテンツを見ながらユーザへ勧めるという利用方法があります。従って、例えばケーブル事業者のコールセンターでレコメンドエンジンを活用し、ユーザに対して未加入の新たなサービスのレコメンドに用いることも可能です。

「InterBEE2012」レポート

Posted on: 11月 28th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

11月14日から16日にかけて、千葉・幕張メッセにて国際放送機器展InterBEE2012が開催されました。本展示会は現在メディア総合展示会として領域を広げつつあり、48回目を迎える今回は、過去最多となる871社・団体が出展する、番組制作技術から配信伝送技術に至るまでプロフェッショナル向けの国内最大イベントとなっています。その模様をレポートいたします。詳細はこちらよりご覧ください。

「次世代STB仕様書 JLabs SPEC-023 1.2版」に改定しました

Posted on: 11月 27th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

事業者からサービス展開および保守操作性の共通化を目的として拡張DAE–APIへの追加提案があり、仕様化作業を進めて参りました。このたび仕様化作業が完了しましたので、次世代STB仕様書JLabs SPEC-023 1.2版として改定しました。

仕様書の改定内容は以下のとおりです。

①拡張DAE-APIの追加
事業者がサービス展開および保守操作性の共通化が望ましいと考える機能についてDAE-API化を図り追加した(既存クラスへのプロパティ・メソッド等の追加および新規クラスの追加)。

②仕様書解釈の明確化及び誤記修正
仕様解釈の明確化箇所の表現及び誤記の修正。

改定履歴はこちらよりご覧ください。

DRM調査分析報告書の概要

Posted on: 11月 16th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

テレビの視聴形態が屋内のみから屋外も含め多様化し、映像配信がRFからIPへ移行が進展しつつある現在、コンテンツの管理保護が極めて重要となっています。かかる状況を鑑み、日本ケーブルラボでは、現状のDRM(Digital Rights Management:デジタル著作権管理)技術の調査・分析を行い、報告書にまとめました。

詳細は、第12回ラボ技術セミナー(大阪)資料より「■ラボ調査成果報告 2. DRM調査分析」をご覧ください。

第11回/第12回「ラボ技術セミナー」開催のご報告

Posted on: 11月 16th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

会員の皆様に2012年度上半期のラボ活動成果のご報告を目的として、東京と大阪で下表の通り「ラボ技術セミナー」を開催致しました。両会場共に多数の参加をいただき、第11回セミナーと第12回セミナーを合わせまして合計215名の会員の方々に成果をご報告することが出来ました。大変有難うございました。

今回は成果報告に加え、NHK放送技術研究所より東京会場では所長の藤沢秀一様、大阪会場では研究企画部長の池沢龍様に「次世代放送サービスの実現に向けた研究開発の取り組み」と題しまして研究所創設から2030年頃までの研究開発の取り組みについてご講演いただきました。

アンケート結果では、皆様この活動成果報告、調査成果報告、招待講演のいずれも有意義であったとの回答を多く頂きましたが、特に事業者会員様からは音声認識に関する調査分析報告に興味を持たれたとの回答が多く寄せられました。

今後も定期的に活動成果や調査報告をラボ技術セミナーとして皆様にご報告する機会を設けますので宜しくお願い致します。

第11回ラボ技術セミナー(東京) 第12回ラボ技術セミナー(大阪)
開催日 2012年11月1日(木) 2012年11月9日(金)
会場 TKP赤坂ツインタワーカンファレンスセンター ホール9B 大阪梅田ビジネスセンター ホール11A
テーマ ■ ラボ活動成果報告
1. TV Everywhereサービス運用規定概要
2. 新データ放送サービス実現のためのリマックス運用仕様
3. ケーブルDLNA運用仕様1.2版(モバイル対応)
4. ケーブルのIPv6対応について
5. 国際標準化 ITU-T SG9 J.296勧告について
■ ラボ調査成果報告
1. 音声認識技術調査分析
2. DRM 調査分析
■ 特別講演(NHK放送技術研究所)
次世代放送サービスの実現に向けた研究開発の取り組み

※ラボ活動成果報告、ラボ調査成果報告はこちらより閲覧できます。

 

以上

第23回「OIPF Meeting」でラボが「次世代STB ”ハイブリッドBox”」について招待講演を行う

Posted on: 11月 12th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

第23回OIPF (Open IPTV Forum) Meetingが2012年11月6日から11月8日にかけて東京で開催されました。日本ケーブルラボは、初日11月6日のオープニング総会において、「次世代STB ”ハイブリッドBox”」と題した招待講演を行いましたので報告致します。詳細はこちらよりご覧ください。

ハートネットワークのエリア放送への取組み

Posted on: 11月 8th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

ハートネットワークのエリア放送への取組み
― 愛媛県新居浜市(株)ハートネットワークは、
10月12日にエリア放送局を開局しました。―

株式会社ハートネットワーク

スマートフォンの普及に代表されるよう、様々なデバイスのワイヤレスネットワーク接続の需要が高まってきており、公衆の場だけでなく、家庭内など屋内でもワイヤレス接続が主流となりつつあります。このような中、総務省では、電波の有効利用を図ろうと、地域などで局所的に割り当てがない周波数、いわゆる「ホワイトスペース」に関して2009年から調査・検討を行ってきました。

ハートネットワークでもこのような状況を受けて、日本ケーブルラボと共同のもと、ハートネットワークのエリアである新居浜市において、2009年5月より、ワンセグ放送用実験免許を取得し、CATV伝送路を活用した地域ワンセグ実験を行いました。

愛媛県新居浜市は、四国瀬戸内海側のほぼ中央に位置しており、電波銀座と言われる通り、岡山県などの中国地方、香川県などからの空中波により周波数が逼迫しており、使用できる周波数を見つけるには苦労しましたが、空き周波数を確保し実験にこぎつけました。実験では、技術的検証を中心に行い、協議会及びラボでは一定のデータを取得しガイドラインを作成するに至っています。

そして2010年、総務省は、ホワイトスペースを活用したシステムの実現に向けた制度化への反映やビジネス展開の促進を図るため「ホワイトスペース特区」を創設しました。ホワイトスペース特区には全国から、50者以上100件超に及ぶ提案応募があり、その中から選定基準をクリアした先行モデル11者が選ばれ、ケーブルテレビ無線利活用促進協議会の会員としてハートネットワークもこの中の1社として実験に参加しました。

ホワイトスペース特区としての実証実験は、「CATV網を活用した地域ワンセグ放送」をテーマとし、前年に行った技術的検証に加え、幅広いコンテンツの提供、デジタルサイネージ利用、そして何といってもビジネスモデル確立の可能性を探ることに主眼を置いてまいりました。

実験にあたり、「新居浜市地域ワンセグ推進協議会」を立ち上げ、自治体をはじめ、商工会、商店街、観光協会などの地元団体、機器メーカー、ベンダー、有識者等にご参加をいただき、ワンセグインフラを利用して、様々な実験を行いました。

実験の結果としては、当面地域ワンセグ放送を、防災・災害情報の伝達がメインとなることが望ましいとの結論に達し、この結論を基に、2012年4月に制度化されたエリア放送にいち早く免許申請を行い、10月3日に免許交付され、12日のエリア放送開局に至りました。

電波送出を行っている場所は、新居浜市のハートネットワーク本社ビルと新居浜市役所、イオン新居浜店と西条市のフレスポ西条の4箇所です。エリア放送チャンネル名を、それぞれ「新居浜防災チャンネル」、「西条防災チャンネル」として、災害時での有効な情報発信・避難所でのコミュニケーションに活かすことを目指しています。昨年の東日本大震災以降、防災への意識が高まる中、このエリア放送が災害時に有効に働くメディアとして、全国で活用されることを期待しています。これはケーブルテレビ局の地域での役割として、非常に大きな意味を持つものだと考えています。

今後はデータ放送の充実・地域SNS連動機能や、スマートフォンの位置情報機能と連携したワンセグチャンネルのダイレクト起動機能などのエリア放送を活かしたアプリの開発を検討しています。特にスマートフォン向けアプリでは、Wi-Fiと連動したシームレスな情報配信サービスにより新たなケーブル局の事業性の確立を目指します。

ハートネットワークで取り組んでいる事業モデルがケーブルテレビ局の取り組むエリア放送のモデルとなり、全国でエリア放送が普及することを願っています。

ハートネットワークでのエリア放送運用概要

=お問い合わせ=
株式会社ハートネットワーク
事業推進室 尾関 信圭
792-0812 愛媛県新居浜市坂井町2-3-17
TEL:0897-32-7750
E-mail:ozeki@hearts.ne.jp

オンキョー、家庭内のテレビをスマートテレビに変える スティック型STBを発売

Posted on: 11月 7th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

オンキョーデジタルソリューションズは2012年10月19日、家庭内のテレビのHDMI端子に接続し、無線LAN経由で各種インターネットコンテンツを利用できるスティック型端末「NT-A1」を発売しました。

NT-A1の特徴として、無線LANはIEEE802.11b/g/nに準拠、記憶媒体として4GBフラッシュメモリーを内蔵、プラットフォームはAndroid4.0に対応し、付属のアプリケーションが使用可能ですが、Google playには対応していません。また、テレビチューナーは搭載していません。

手軽に家庭内のテレビをスマートテレビ(IPTV受信)にすることが可能となる、このようなスティック型のSTBが今後市場に登場してきます。ケーブル業界でも、ハイブリッドBoxが市場に出てこようとしている現在、競合する商品となる可能性もあり、動向を注視する必要があります。

参考URL:
http://www.jp.onkyo.com/news/newproducts/topics/pr_20121019_internetstick.pdf

『CTY光』サービスの開始

Posted on: 11月 5th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

『CTY光』サービスの開始

株式会社シー・ティー・ワイ

株式会社シー・ティー・ワイでは光ファイバーによるサービス「CTY光」を平成25年‘春’より開始いたします。

「CTY光」は、最大1ギガの超高速インターネット接続サービスを提供するもので、より一層快適なサービスを可能にすると共に、将来の拡張性にも優れたサービスです。
提供エリアは、ネット加入率の高い周辺エリア(菰野町、いなべ市の一部)より開始し、5年間を目途に四日市市、桑名市長島町、木曽岬町へ順次拡大の予定です。
既にご加入いただいているお客様につきましては、エリア拡大にあわせて「CTY光」への切り替えを順次進めることとしております。

弊社エリア内において、大手通信事業者でのテレビコマーシャル等による「光ブランド」の定着、トリプルサービスによる競争が激化している状況であり、FTTH構築により競合他社に対抗し、将来のサービスに対応出来る設備への更新が急務となってきました。

平成23年よりFTTH導入の検討を開始し、平成24年4月には構築プロジェクトを発足し本格的な検討を開始いたしました。メーカ毎の機器の機能・仕様の調査を実施するともに、先行導入局への視察を行い構築・保守運用等における課題など参考となる情報の収集を行い、構築に向けた要求仕様書を作成いたしました。
作成した要求仕様書に基づき、機能・品質・コスト比較を行い、平成24年10月に通信機器・放送機器及び伝送路構築のベンダーを確定いたしました。
今回の導入においては、インターネット利用ユーザをFTTHへマイグレーションすることを基本として実施し、FTTH設備の伝送路建設後は、一斉にインターネット利用のお客様を切り替えていくこととしております。

今回の導入検討において、最も検討を要したのはサービスメニューと運用面です。
サービスメニューにおいては、競合事業者のサービス・料金等を考慮し、お客様の動向等などいろいろな面から検討を行い、競争力のあるトリプルサービスメニューとして「おとく光」などのサービスメニューを制定しました。
運用面においてはSMS、CADの連携です。弊社の運用においては端末機器の設置後による、自動連携を絶対条件としています。これは設置時のリスク回避のため既存HFCも同様に運用してきました。FTTH導入においても同様の業務運営を基本としており、現在も運用開始に向けて調整中です。

大手通信事業者との厳しい競合のなか、高速化、安定化を図るとともに各種サービスメニューに合わせ「おうちWi-Fi」、「安心レスキュー」など、訪問チャンスを活かしたサービスの拡販についても積極的に取り組むこととしております。
また、全域光化までの間、既設インターネットサービスについては、10Mを‘40M’、30Mを‘120M’へ、それぞれ現在の「4倍」に増速し、料金据置きで提供させていただくこととしております。

他社との競争が益々激化するなか、今回の「CTY光」の提供とあわせ、従来からお届している、CTYでしか見られない地域情報をお伝えする 「地域情報チャンネル」をはじめ、 「CS・BS放送」や「ケーブルプラス電話」「緊急地震速報」などを通じて、地域密着・地域に愛される企業として、全社員総力をあげ取り組む所存であります。

以上

J:COM「おまかせサポート」開始

Posted on: 11月 2nd, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

J:COMは月額525円で、テレビ配線・パソコン設定他、駆けつけを含め、加入者の困りごとを迅速に解決するサービスを10月15日より東京エリアで開始しました。6か月以上の加入が条件となりますが、開始後、対象エリアで、新規加入者の15-20%がこのサービスを選択し、半月で既に約800件の加入になっています。今後、順次コールセンター等の体制を整え、エリアを拡大して行く計画。

50歳以上の加入者が70%と言われるケーブル事業としては、的を得たサービスと思われ、このようなサービスが業界全体に根付いて行く事が期待されます。

「SCTE CABLE-TEC EXPO ’2012」出張報告

Posted on: 11月 2nd, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

日本ケーブルラボは、2012年10月17日から19日にかけて、米国・フロリダ州で開催された「SCTE CABLE-TEC EXPO’2012」に参加しました。参加結果を報告いたします。こちらよりご覧ください。

音声認識技術について

Posted on: 11月 2nd, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

NTTドコモの「しゃべってコンシェル」、iPhoneの「Siri」に見られるように、音声認識が新たなサービスとしてモバイル端末ユーザの間で定着しつつあります。音声による入力と音声での応答は、ユーザにとって新しいユーザインターフェース(UI)を提供するものであり、今後あらゆるサービスのフロント・エンド技術として発展するものと思われます。日本ケーブルラボでは、ケーブルサービスの新たなUIとして音声認識に着目し、検討を進めています。

音声認識技術は、基本的に認識、学習、対話処理の三つの処理領域から成り立っています。認識処理では入力された音声信号の前処理を行ない、特徴データを抽出します。このデータを予め準備された言語モデル、音響モデル、単語辞書と照合して、最も確からしい単語を選び出します。言語モデル、音響モデル、単語辞書はそのデータベースが学習領域に格納されており、認識処理をバックで支えています。認識処理の結果はテキストなので対話処理部で音声合成により音声化され、出力されます。

音声認識システムは規模と認識対象の範囲(サービス範囲)でスタンドアロン型とサーバ型に大別されます。スタンドアロン型音声認識システムは、上記の音声認識機能が一つの端末に全て組み込まれた形態です。カーナビ、DVR、テレビ、エアコンや掃除機への搭載も行われています。スタンドアロン型では、機器に組み込まれるCPU性能によりレスポンス時間が決まり、搭載するメモリ容量により対応する認識範囲が決まります。基本的には「単語認識」ですので、リモコン操作を音声入力で代用する等の比較的限定的なアプリケーションに適用できます。

サーバ型では端末(クライアント)側で、音声の前処理を行った後は、サーバ側に設置された音声認識サーバで以降の全処理を行います。サーバ側の大きな処理能力により、大規模な言語モデル、音響モデルを活用して大語彙音声認識システムが構築できます。スタンドアロン型では出来ない「発話意図の解釈」も将来的には、可能となります。ただ、ユーザが発話してから、認識結果を返すまでの応答時間は、サーバ内の処理時間とクライアント・サーバ間の通信時間に支配されるため、一般的にスタンドアロン型より長くなります。サーバ型は、例えば番組名、ジャンル、出演者、放送日、キーワード等の複数の発話を入力として、その条件に合致する番組を提供するサービスに適用できます。

新規入会のお知らせ

Posted on: 11月 1st, 2012 by JLabs_Web管理者

本年11月1日より次の法人が新たに賛助会員として入会いたしましたので、お知らせします。

株式会社ピクセラ(大阪府大阪市浪速区、代表取締役社長 藤岡 浩)

会員間の相互交流に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

グラモ、音声で家電を操作できるシステムを開発

Posted on: 10月 29th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

このほどインターネットサービスのグラモ社より、音声で複数の家電を遠隔操作するシステムを開発したとの発表がありました。音声認識機能を搭載したスマホを音声入力デバイスとし、グラモ社の家電制御機器「iRemocon」に指示すると、iRemoconは複数の家電を赤外線で制御。利用の前に家電を操作する「スイッチ」にあたる言葉を登録し、例えばテレビをオンにするにはスマホに「テレビをつけて」などと認識させます。「いってきます」という音声で照明やエアコンなどの電源を一斉に切る設定も可能で、利用は主に目が不自由な人や寝たきりの人を想定しています。アンドロイド搭載機を対象とし、アプリのダウンロードは無料。

本機の特徴は、音声認識処理をスマホ内部で行うスタンドアロン型であるという点と、複数の家電機器を同時に制御できる点にあります。今後、サービスのバリエーションとして、サーバ連携型もサポートすることで、話者の多様な発話にも対応するシステムとして進化することが期待されます。

参考URL:
http://glamo.co.jp/wp-content/uploads/2012/09/GLPR_2012091101.pdf

「次世代STB仕様書 JLabs SPEC-023 1.1.1版」の修正について

Posted on: 10月 19th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

「次世代STB仕様書 JLabs SPEC-023 1.1.1版」を見直した際に、誤記などの修正箇所がございましたので、変更内容一覧を掲載致しました。次回の仕様書改定時に併せて変更内容を反映致します。

詳細はこちらをご覧ください。

マルチスクリーン、クラウド、ソーシャルが次のビジネス ケーブルフェスタ2012で中村伊知哉慶大教授が基調講演

Posted on: 10月 18th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

愛知県名古屋市で10月5日開催されたケーブルフェスタ2012の主催者セミナーで慶応大学大学院メディアデザイン研究科中村伊知哉教授が「メディア融合とケーブルテレビ」のテーマで基調講演を行いました。地デジの整備と融合法制の施行を経て、端末、ネットワーク、サービスのメディアを構成する3要素のすべてが塗り変わるこの時期にケーブルテレビはどう備えるべきか。発言の一部を以下にご紹介します。詳細はこちらよりご覧ください。

総務省発表、全国のCATV加入世帯は6月末で2,671万 前年比28万増

Posted on: 10月 16th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

総務省情報流通行政局地域放送推進室がこのほどまとめた「ケーブルテレビの現状」と題した報告書において、本年6月末時点におけるケーブルテレビの普及状況が発表されています。この報告書によると全国ケーブルテレビ加入世帯は2,671万世帯となり、3月末より15万件、前年同月より28万件増加したことがわかります。IPマルチキャスト方式を加えると全国のおよそ半分の世帯がCATVでテレビを視聴している計算になります。
(以下URL参照:www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/pdf/catv_genjyou.pdf

しかし、業界全体としては加入者が伸びているものの、地デジ化の完了による普及の一巡や大手通信事業者等との競争激化により、加入者数が減少する事業者も増えています。こうした大手通信事業者との競争に加え、放送と通信、有線と無線の融合の本格化により米国のHuluに象徴されるOTTの台頭もあって、WEB配信コンテンツとの競争が、モバイル・無線インフラの整備・拡大、スマホ・タブレット端末の普及と相まって激しさを増しており、これまでのトリプルサービスに加え、新たなサービスへの取り組みが一層求められています。

また、競争の激化により、2011年度のケーブル業界の総収益は記録に残る限りで初めて前年度比減少となっており、ケーブル業界として加入者増を単純に喜んでいられない状況と思われます。

音声認識調査、現在進行中

Posted on: 10月 16th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

日本ケーブルラボでは現在、NTTドコモの「しゃべってコンシェル」やAppleの「Siri」などに搭載され注目を集める音声認識について調査を進めており、基本技術、主要ベンダーの提供するソリューションおよび同技術をケーブルサービスへ展開する場合のポイントなどについて述べると共にユースケース例を紹介し、サービス導入のヒントとする狙いで作成中です。

音声認識技術の研究は1952年に米国のベル研究所で始まり、1980年代から開始された、音声の多様な変動を確率モデルとして表現する統計的パターン認識を用いた手法が現在の音声認識の主流となっています。これは、音声の個人差を含む様々な要因による音声スペクトルの変動を確率モデルで表し、入力された音声が、考えられうるあらゆる言語のいずれかであるかを確率計算し、最も確率が高い言語を選んで認識結果として出力するものです。

現在は、利用場面を限定することで高精度の音声認識が可能になっており、例えば、通常の文章の読み上げの場合、認識できる語彙数が大幅に増えたことにより実用的なシステムの構築が可能です。これは、ここ数年の通信インフラの整備に伴う回線の高度化とDB検索技術の高度化を背景として初めて実現したシステムと言え、音声認識機能をクラウド側に置くことにより大容量の辞書を活用できる高性能音声認識サービスです。

音声認識技術を活用したサービスを行う際に必要となるのは、ユーザーの発話内容をTEXT化処理する音声認識エンジン以外に、ユーザーの発話意図を抽出する会話エンジンと音声によるレスポンスを行う音声合成エンジンで、以上3種類のエンジンを組み合わせて構築するものが多く見られます。

音声認識エンジンの性能は、音響モデル(全ての音素の見本)、言語モデル(あらゆる文章の見本)、そして単語辞書を、ターゲットとなるサービスに合うDBとしていかに効率よく、効果的に作り上げられるかが鍵を握っています。しかし、これらのDBを一から作り上げるには様々な話者から様々な文章や会話を大量に収集する必要があり、大変な工数と費用が発生するため、通常は、すでに同一カテゴリーでのサービスを手掛けているベンダーが構築した共通の辞書を活用し、当該サービスにおいて必要となる辞書の差分を登録する方法を採用して作業の効率化を図っています。

ケーブルテレビへの音声認識を用いたサービスとして、ホームICT系サービスにおけるUI改善、HBX内蔵機能におけるUI改善、その他e-コマース、SNS、メールにおけるUI改善、コールセンター、コンシェルジュ、自治体情報提供サービスへの活用など、幅広い応用範囲が考えられます。報告書完成の際には会員の皆さまにご報告しますので、ぜひサービス化検討の際の一助としてご活用ください。

「CEATEC JAPAN 2012」出展報告

Posted on: 10月 15th, 2012 by JLabs_Web管理者 No Comments

日本ケーブルラボは、2012年10月2日から6日まで千葉・幕張メッセで開催された「CEATEC JAPAN 2012」に出展しました。JEITA/NHKブースとDLNAブースに展示し、大勢のお客様にお立ち寄りいただきました。詳細はこちらよりご覧ください。