日本ケーブルラボは2019年5月29日(水)、制作現場におけるIP普及や番組のIP同時再送信(同時配信)といった放送業界におけるIP化の最新動向の紹介を目的に、第30回ラボワークショップ「放送のIP化最前線」を開催しました。
1. 日時・場所
2019年5月29日(水)14:00~16:50 TKP東京駅日本橋カンファレンスセンター
2. 参加者数
104名(会員別参加状況:正会員29社、賛助会員18社)
3. プログラム
当日の講演資料・動画はこちらに掲載しています。会員ログインの上、ご覧ください。
(1)「IP放送全体像」日本ケーブルラボ
放送システム全体のIP化について概説した後、ラボが策定したIP再放送運用仕様とIP放送品質測定運用仕様を紹介しました。また、IP同時配信のテレビ視聴やケーブル網への影響等について解説しました。
(2)「番組制作におけるIP化の動向」パナソニックシステムソリューションズジャパン株式会社
番組制作向けの主なIP規格であるST 2022-6/ST 2110とNDIの概要、および放送局におけるこれら規格の導入状況を説明しました。また、同社が開発したフルIP制作システムならびにNDI対応システムとその運用事例を紹介しました。
(3)「コミチャン放送システムのIP化」株式会社ジュピターテレコム
J:COMコミチャン新設備の導入に伴い実施したIPシステム化について紹介しました。IP化により、スペースの集約、配線の整理などで設備投資額の削減が図られた一方、故障個所の把握や運用フロー変更等の課題に対応が必要なことが報告されました。
(4)「メディアover IPとクラウド化」Harmonic Japan合同会社
同社における番組制作および送出ワークフローのIP化・クラウド化の基本構成について説明したほか、クラウドの利用事例として、災害復旧対策(バックアップ運用)、素材伝送、ならびに同社が開発した、従来のビデオエンコードや配信等を一括で行えるSaaSサービスの概要について紹介しました。
(5)「ネット同時配信」株式会社WOWOW
2018年10月に提供を開始したネット同時配信サービスについて、利用動向、お客様の声、利便性向上のためのユーザインタフェース変更、権利クリアランス、フィラー運用の仕組み、端末登録台数・同時利用数制限、利用可能デバイスの管理(ホワイトリスト)等を紹介しました。