日本ケーブルラボは、2012年に「ケーブルWi-Fi技術仕様書」(JLabs SPEC-025)を策定しましたが、その後、高速版Wi-Fi方式の普及や、移動通信とWi-Fiが連携した音声通話サービスの登場などWi-Fi市場に変化が見えることから、現時点の市場と技術動向について調査し、このたび報告書をまとめました。調査に際してはケーブル事業者にアンケートを実施し、Wi-Fiの中でもより関心の高いテーマを取り上げています。
【報告書名】
JLabs DOC-034 1.0版 「ケーブルWi-Fi調査報告書」
現在、PCやタブレット端末による宅内での高画質ビデオ視聴のための、場所を選ばずに安定した高速データ伝送を実現する環境づくりが求められています。また、公衆Wi-Fiではキャリアグレードと呼ばれる高い通信品質の確保と、サービスエリアの拡大への要求も高まっています。Wi-Fiサービスで先行する米国では、携帯電話の番号で発着信できる音声通話サービスVoice over Wi-Fiと、そのサービスが自宅以外でも可能となるコミュニティWi-Fiが拡大しつつあります。さらに、通信環境の変化として、Wi-Fiのライバルである移動通信方式LTEがWi-Fiと同じ5GHz帯を使う動きや、IoT(モノのインターネット)社会の通信インフラとなる第5世代移送通信システムの実現をめざす動きがあります。
この調査報告書は、Wi-Fiに関連した変化から7つのテーマを選び、日本のケーブル事業はどのように対応すべきかを含め、まとめたものです。
【Wi-Fiサービスと技術の動向】

【調査報告書の構成】
第1章 調査の背景と目的
第2章 個別技術調査報告
2.1 宅内Wi-Fiネットワークの高度化
宅内でテレビ番組や映画をテレビ以外の装置で視聴するシーンが増えており、4K高画質のストリーミングデータに対応した、高速で安定したWi-Fi環境への要求が高まっている。これには、広い帯域が取れ無線チャンネルの独立性が高い5GHz帯が有効である。
2.2 キャリアグレード品質Wi-Fi
通信サービスをビジネスとする公衆Wi-Fiではキャリアグレードの品質が要求され、そのため、高度なセキュリティ、複数ユーザーのスループットを確保するためのアクセスポイント間で協調したチャネル選択と出力制御などの技術が用いられる。
2.3 ケーブルWi-Fi認証プラットフォーム
事業者間ローミングは、各事業者のWi-Fiサービスエリアを拡張し、ユーザーの利用可能範囲が拡大されるほか、ビッグデータを活用したサービス拡大が期待できる。
2.4 VoWiFi(Voice over Wi-Fi)
LTEで通話中に屋内や地下街などLTEの電波が弱い場所に移動した際に、Wi-Fiに自動または手動で切り替わるとともに、通話終了後も携帯電話の番号で発着信できる。
2.5 コミュニティWi-Fi
Wi-FiアクセスポイントにプライベートSSIDと公衆SSIDを実装して、企業内・個人利用と同時に、第三者による利用を可能とするサービスで、公衆サービスエリアを容易に拡大する。
2.6 アンライセンスLTE
Wi-Fiが使用している5GHz帯をLTEが使用する動きがある。Wi-Fiとの公平な利用技術が標準化団体等で検討されているが、実行上の効果は不明であり、周波数逼迫によるケーブルのWi-Fiサービスの低下が懸念される。一方、高速化するLTEを活用したビジネスチャンスでもある。
2.7 第5世代移動通信(5G)
高精細動画のストリーミングやITSを例とするIoTサービスの拡大への対応、災害や大規模イベントでの安定したサービスの提供など、移動通信が変わろうとしている。Wi-Fi特有の小セルと移動通信のセルとをシームレスに接続できれば新たなサービスが出てくるであろう。
第3章 まとめ
Appendix
なお、その他のラボ仕様書、技術文書は、ラボHPのライブラリ内「仕様書・技術文書」に掲載しています。



